目を背けさせるもの2011年10月28日 23:38

1年ほど前、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加への賛否を巡って、賛成派と反対派との間で繰り広げられた「雇用が失われる」論争が、今でも忘れられません。

この論争は、TPPに参加しない事・参加する事各々のデメリットを、雇用をダシにして「TPPに参加すると農業従事者xx万人が職を失いyyy億円の悪影響を日本経済に及ぼす」「TPPに参加しないと工場従事者zz万人が職を失いttt億円の悪影響を日本経済に及ぼす」と、各々の主張を「qqするとppを失う」という趣旨で繰り広げられたものです。

「qqするとppを失う」という主張、訴え掛けられる方に対して自説を訴えるのには「mmするとnnが手に入る」という訴え方よりも、特に社会が成熟している日本では説得力があるように思われます。(ソースがない思い込みですが)効果的な主張・宣伝の仕方として普及しつつあるようにも思われます。
しかし、それでいいのでしょうか?
「qqするとppを失う」な論議が繰り返されると、そのモノゴトひいてはあらゆるものに「後ろ向き」「目を背けたくなる」態度を刷り込まれてしまい、建設的に物事を考える姿勢の形成に悪い影響しか残さないように思われます。

いわゆる政治に対する「無関心」が叫ばれて久しいでが、その原因(の一つ)がなんとなく分かったような気がします。


♪テレビやマスコミは一体誰のもの〜?害毒しか伝えないから、出来るだけ点けません〜

コメント

_ NAL ― 2011年10月29日 06:41

 明示しやすい論拠や試算を示して、自説の優位性を説く……というのは、昨今学校教育などでも取り入れられているディベートに近いものを感じます。
 しかし、一見冷静な議論であるように見えて、数字というのはどのようにでも出すことができるという面もあるので、「それ本当?」という疑いは最後まで残ってしまいます。

 本来この手の問題は、まず「○○を実現したい」という戦略があって、その上で「どうやったら実現できるか」とか、「発生するデメリットをどう回避(軽減)」するかという戦術面の議論を深めていかねばなりません。
 しかし、「○○を実現したくない」と考える一派は、場合によってはなりふり構わない反論を展開してくる可能性もあり、議論が成立せず、事態が泥沼化してしまうケースもあります。
 (LRT導入を巡る諸問題などでもよくある展開です)

 なかなか難しいところですね。

_ クロポ415 ― 2011年11月01日 00:05

NALさんコメントありがとうございます。

>明示しやすい論拠や試算を示して、自説の優位性を説く
ディベート等で多用される等、世の中を生きて行く上では必要なスキルかもしれないのですが、これにより「事実」が歪んで認知されてしまうリスクを考えると、諸手を挙げて賛成出来ないというのが本当のところです。

>「○○を実現したくない」と考える一派は、場合によってはなりふり構わない反論
まさにこれが懸念していることです。
「なりふり構わない反論」を互いが繰り広げる事で論壇が荒れ、当事者以外が論壇を避けるor興味を示されなくなる、それがいま一番起こり得る「危機」だと思います。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
ひらがなで以下の8文字を入力してください
でいすいてつどう

コメント:

トラックバック