東京駅復原2012年10月07日 23:58

今日は結婚の打ち合わせを行ってきましたが、その途中で先日完成当初の姿への復原工事が完成した東京駅に立ち寄ってきました。
東京駅復原

これは、東京駅周辺の再開発事業の一環として、周辺一帯のシンボルである東京駅を大正3年の完成当初姿(3階建て・南北はドーム屋根)に復原整備するものです。
1988年に政府による再開発方針により現在の赤レンガ駅舎を維持活用する方針が決まり、1999年に完成当初の姿に復原する方針が報じられてから延々と工事が続き(3隗部分を増築するだけでなく免震構造とするため基礎部分を含めて改築されています)、2012年10月のオープンとなりました。

東京駅・南北のドーム屋根
で、これが東京駅南北のドーム屋根。
以前は2階建てで三角屋根でしたが、3階部分を増築し、ボリュームがあり優雅な丸屋根となりました。

東京駅・ドームの中から
ちなみにドームの中はこんな状態、明るいクリーム色の壁の中を、鳩の彫刻が舞っています。

駅前再開発
駅前の再開発ビル。1階から数階の低層部は昔ながらのビルの外観を保ち、そこから上が高層ビルになっている2段構成となっています。

本来なら高層ビルではなく低層階だけのビルとした方が東京駅だけではなく皇居までの周辺一帯に及ぶ、よりグレードの高い「復原」となるように思えるのですが、高層ビルを建てる権利の売買で東京駅復原工事の資金を捻出していることも考えると、そもそも周辺一帯の「復原」は事業枠組み的に成立し得ないといえます。

東京中央郵便局
東京駅の南側にある東京中央郵便局も、写真のように低層部は昔ながらの中央郵便局があり、奥が高層ビル(JPタワー)になっています。
今では懐かしい話ですが、ちょうど小泉改革の時代に、高層ビル自体の賛否が世論で厳しく問われていた事がありました。

もしもこの高層ビル建築事業が頓挫し、昔のままの5階建てビルのままでいたとしても、周囲の高層ビルに埋もれてしまい、せっかく原形どおりに残った魅力が「分かりにくく」なっていたように思います。

つくづく、復原事業完成の東京駅一帯をみて、まちづくり事業には「構想力」と「広い視野」と「バランス感覚」が大事なように思えました。

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