紀伊1周旅行(2日目1:本州最南端の鉄道と海と魚)2013年08月18日 09:15

今回の旅行では、宿はできるだけリーズナブルに抑えようと思いネットで調べていたのですが、串本・紀伊勝浦周辺には5,000円未満で泊まれるビジネスホテルが無いことに加え、旧盆期間中でどのプランも高額で困っていました。
結局、ネットで調べて一番安価だった、写真の「民宿小坂屋」さんに宿をとりました。
民宿「小坂屋」
これが大当たり。
食事は魚づくしで、各テーブル毎にマグロのカブト煮も出され、大変美味しくいただけました。ネットでの評判であった、食事を食べ終わったらお腹いっぱいで苦しくて動けない、というのをそのまま体感するとは思いませんでした。
部屋も清潔で、南紀方面旅行の際はおすすめの宿です。

翌朝(14日)、今回の旅行の起点となる紀伊勝浦駅に行きます。
紀伊勝浦駅
名古屋からの特急「南紀」も発着する、南紀観光の拠点である紀伊勝浦駅ですが、写真のように構内の通路は、那智大社の社殿をイメージした朱塗りが再現されており、那智観光の雰囲気を盛り上げます。

しかし、海と山の間を縫うように走る紀勢本線の厳しさが、この紀伊勝浦駅にもみられます。
紀伊勝浦駅構内
(写真上)本線主要駅にもかかわらず、カーブした駅構内。平地が少ない紀伊半島を象徴するような構内です。駅構内も国鉄駅にも関わらず余裕が見られません。
(写真下)東日本大震災を経て設置された津波避難場所案内看板。このような案内が駅や構内を含めて多数増設されており、避難用の新しい階段通路も多数みられました。

紀勢本線105系
そんな紀勢本線を普通列車で走るのが、写真の105系電車です。普通列車は全便2両編成。トイレ等も増設されてはいるものの、もともとはローカル線の近代化用に新造された車両であり、車内も通勤向けのロングシート。普通列車は全便2両編成であることが、ここ10年で利用者が半減した、いまの紀勢本線の実態を物語っています。
もっとも、一旦乗ってしまえば、大都市圏で大活躍した103系電車の音と乗り味がそっくりそのまま残っており(台車・モーターは103系と共通)、103系好きならロングシートの長時間移動も十分楽しめるはずです。

40分ほどで串本到着。海を見ながら串本海中公園へ行きます。
串本海中水族館

このあたりは本州最南端で黒潮の影響を受けることから、とくに潮岬以西でサンゴが群生しております。潮岬以東では全くサンゴは見られません。地形と海流の影響が端的に出てしまっています。

串本の海を模した水族館の大水槽も、クマノミとかアオスズメダイとか、南の海で見られる魚が多くみられます。

展示では、凶暴そうにみえるハリセンボンが、針をしまってヒレだけでパタパタゆっくり泳いでおり、なかなか愛らしいです。大水槽にいた奴など、餌の時間でもその鈍くささで餌を他の魚に横取りされる始末。。。
園内の展示紹介も例えが面白く、つい目を凝らしてみてしまいます。

串本海中公園のカプルン
屋外では、ウミガメもいました。突然変異で色素が抜けてしまった、白い体の「カプルン」が、ちょうどウミガメプールの浜辺に上がるところです。

ちょうど水族館のバックヤードも見られます。これはトンネル水槽の上の部分で、写真奥の半円状の物体が、トンネル水槽用の大型タワシです。
ここの水族館はゆっくり見られ、あちこち水族館を廻ってきた妻も大変気に入りました。

屋外には、海中公園の名物海中展望塔があります。防波堤の上を歩いて行き、写真奥の塔の中に入って行きます。

海中展望塔の階段を降りたところ、こんな感じ 。魚が群れをなして展望灯の廻りに集まっています。
その後、海中公園のレストランで昼食を取った後、串本駅近くの温泉公共浴場「サンゴの湯」で汗と汚れを流します。
地図で見ると駅から遠そうですが、徒歩でゆっくり歩いても10分程度で着きます。

串本あたりの海では、環境保護の観点から石けん等の使用が禁止されている場所が多いので、サッパリと体を洗える貴重な場所でもあります。ちょうど自分たちが出てくる時に、海水浴帰りの客でかなり混んできました。

(つづく)