原鉄道模型博物館に行ってきました ― 2013年09月29日 22:51
今日は、仕事の都合で神奈川の実家に帰っていた妻を迎えに、横浜まで出掛けました。
休日おでかけパスの範囲外ですが、蒲田の立体工事が終わってから乗る機会が無かった京浜急行に乗ってみます。
運が強いことに、まだ歌を忘れていない電車(「歌う」制御機器が未交換)が来ました。音階を奏でながら他人の家の軒先を疾走していく感じがたまりません。
横浜ではバーゲンにつきあってから、横浜駅近くの「原鉄道模型博物館」に行きました。前から気にはなっていたのですが、機会が無くなかなか足が向かなかったところです。
ここは、コクヨの開発技術者として活躍し、
ならびに鉄道模型や記念切符の収集で全国的に有名な原信太郎のコレクションを博物館形式で公開する設備です。
この博物館で一番目を引くのが、写真にあるような、車両1両が抱きかかえるくらい大きい1番ゲージのレイアウト(以下写真は2013年9月29日撮影)。
本来なら館内の撮影は禁止なのですが、10月14日まで時間を限って1番ゲージのレイアウトの撮影が許可されています。館内の撮影について全く勉強せずに来たのですが、大変ラッキーでした。(館内の撮影については、時々企画展やイベントで範囲を限って許可されることがありますので、最新の状況はホームページで確認されると良いです)。
レイアウトは、3線プラス路面電車線+山岳線の5線からなり、中央駅はパリリヨン駅を模した本屋とドームとで成り立っています。
レイアウトは昼と夜が再現でき、当然車両も建物も室内灯が装備されています。
夜景はとても幻想的で、ややもすると男臭い趣味な鉄道模型ですが、女性が行っても十分楽しめる施設です。現にカメラ片手の女性の来客も多く見られました。
走る車両は20世紀の欧州型が多く(欧州鉄道模型の「エポック」でいうと、エポック2〜4程度)、メインで展示運転される車両は既製品ですが、やはり重量が大きく質感もあることから、車両が走るときのジョイント音や転がり音なども迫力をもって聞こえます。原氏の所有する車両は、既製品でも
車輪は真鍮から実車同様の鉄に換装し、レールも鉄レールを使用しているとのことですので、このレイアウトも鉄製なのかもしれません。
ハイライトは、時々10分程度、原氏自作の鉄道模型がこのレイアウトで展示運転されること。
写真に写っている、緑色2両連結のスイス国鉄の機関車がそれですが、凄いのはブフリ式と呼ばれる、日本では実車での導入が失敗した特殊な駆動方式を模型で完全に再現していること。
この他にも、原氏自作の鉄道模型は、電車/電気機関車での架線終電は当然のこと、実車と同じ位置にあり同じ動きをする台車バネを再現したり、惰行や発電ブレーキ等実車の機構まで含めて模型に忠実に再現しているとのこと。
実車およびそのメカニズムの再現と、その過程で深く行われたであろう研究の凄まじさに、思わず息を呑みました。
最後に、撮影が許された写真をもう1枚。箱根登山鉄道の旧型車両の1番ゲージですが、台車の部品まで手作りで、実車が動くところは模型でも動くように造られています。
最初、博物館のコンセプトを聞いた時「一番ゲージだと大きすぎて立派過ぎて自分には敷居が高いか?」と正直思っていたのですが、実際足を運んでみると、いろいろな発見があり、大変勉強になりましたし、工作のモチベーションにも良い影響が残りました。
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