夏の終わりの東伊豆汽車旅(2日目その2)スーパービュー踊り子2014年09月13日 10:00


一泊二日の伊豆旅行も終わり。列車に乗ったり海に行ったり、やはり慌ただしかった旅行ですが、今回の旅行は最後まで濃ゆい列車旅で行きます。

写真の「スーパービュー踊り子」の、男の子なら誰もが憧れる「展望席」を取る事ができました。
スーパービュー踊り子は、「乗ったらそこは伊豆」をテーマに、平成2年から製造された特急列車で、登場してからずっと「スーパービュー踊り子」を中心に使用されており、東海道本線東京口のフラッグシップとして20年以上君臨してきました。
車内も、高床式構造(一部2階建)と広い窓で構成となっており、グリーン車は専用のラウンジ・カウンターがあったり、観光利用に特化した造りとなっています。

一度は乗ってみたい憧れの列車でしたが、伊豆方面に遊びに行く機会が無かったこと、他よりも高額なA特急料金が必要になることから、いままで乗る縁が無かった列車でもありました。

午後4時、満を持して伊豆急下田駅から乗車。

伊豆急下田駅のホームには、伊豆急行全線開業のモニュメントとして、ガラス製のレリーフと車輪が置いてあります。
この車輪は、開業当初から使用された100系電車のそれですが、歯車つきの車輪が電車由来の品物であることを物語っています。

上り列車の先頭車、10号車に行きます。
ここはデビュー当初は4人がけのコンパートメントボックスシートでしたが、2002年の内装改良で、他の特急列車でもよく使われるリクライニングシートに改装されました。

その他、スーパービュー踊り子で特筆される設備が、この「子供室」です。
10号車の1回部分にあり、子供を遊ばせたり授乳等に使える個室が設けられています。色も子供が楽しい原色仕立て。
スーパービュー踊り子の場合、2階席があり車内に余裕があることもあり、このような設備が設けられています。ここを利用するお客様が来ないうちに写真だけ取って退散したので、誰も使っていないような雰囲気ですが、ぐずる子供をここであやしたり、様々な目的でここが使われていました。
日本の列車では、あまりこのような「子供室」は普及していません(子供を遊ばせられるスペース、としては、500系新幹線のお子様向け運転台、くらいでしょうか)。

以下は子育てをしていない個人的な感想にすぎない、「子供を育てる」ことがより楽しく、また子育てで感じる苦痛(公共の乗り物ですと、いろんなお客様がいますので。。。)を少しでも減らせるように、さらに子育て世代の移動を自動車から転移させモーダルシフトを促す意味でも、このような「遊ばせられる場所」をもっと多くの列車や車両に設けた方が良いのではないか?と思います(ここまで大きく立派でないものでも良いので)。
また、そのような「遊ばせられる場所」の整備に取り組む運輸業者へのインセンティブとして、「遊ばせられる場所」への固定資産税等の課税を減免したり、その場合でも子供の利用が少ない通勤ライナー等にに充てる場合の一般座席転用や「多目的室」としての利用を認めたりして「使える」制度にしたり、など行政的な支援もあわせて考えられます。

なんだか難しいことを考えていたら頭痛が痛くなってきましたので、かんぱ〜い♪
帰りの電車でも飲んだくれていました。足下のスーパー袋に入った「おかわり」がそれを物語っています。

スーパービューは夕暮れ時間帯の薄暗い東海岸の海を、なだめるように寄り添いながら走って行きます。
3時間経ち、東京に着く頃にはすっかり夜になっていました。それも暑さを感じない、秋を思わせる夜の空気です。

こうして、自分にとって、今年の「夏」は終わりました。

一人暮らしが長いので、もうしばらく家族旅行に行っていない(実実家との家族旅行に前に行ったのは10年以上前。。。)のですが、改めて妻実家と家族旅行をすることで、今回の旅行は、みんな元気なうちに家族の絆をつくる、一つの財産になったような気がします。