突き刺さる国鉄ビーム〜尾久車両センター公開2016に遊びに行ってきました2016年11月12日 18:23

今日は家族で食事に都内に行ったついでに、尾久車両センターの公開があったことを思い出し、予定を変更して腹ごなしを兼ねて行ってきました。
ちなみに尾久車両センターの公開に行くのは、今回が初めてです。
583系上京
まず今回の展示の目玉、583系寝台特急です。
昭和40年代に製造された昼夜兼用の特急列車、青とクリームのツートンカラーで日本中を走り回りましたが、もう現役で残る車両も写真の6両1編成のみ。それもいつ引退するか分かったものではありません。
幸い、今回の尾久車両センターの公開展示では、整った編成写真をまるっと納めることができました。

自分は特急や夜行列車とは縁の薄い人生を送ってきたことから、正直583系の列車への思い入れはあまり無いのですが、改めて見るといいデザインです。
量感がある大断面の車体、機能的に必要なものだけが詰まった前頭デザイン、輝くシンボルマーク、主張が強い中にも気品のあるクリームと青の特急塗り分け。

もう一回乗る機会があるかわかりませんが、機会あるたびによくよく脳裏に焼き付けたいものです。

今回の尾久展示は、さながら国鉄型の展示会の様相を呈しており、583系の反対側には歴代のブルートレインを牽いてきたEF65が2機種とDD51とが並んでいました。

そして、ターンテーブルの上には、1985年筑波科学万博お召列車(上野〜土浦・下館〜原宿)の姿を再現したEF81 81号が鎮座。

ターンテーブルの上には一方構内の外には、展示車両とは別ですが構内の入換に使うDE10型ディーゼル機関車と砕石用貨車。
今回の展示の舞台となった無架線地帯へ車両を出入りさせる際に活躍した、重要な存在です。
さながら、国鉄時代を駆け抜けた車両に囲まれ、約30年前に終わったはずの国鉄時代に引き戻された気持ちになれ、大変満たされました。

しかし尾久車両センターですが、配置される客車もすっかりいなくなってしまい、今後どうするのでしょうか。構内では、多くの線路が赤錆びたまま朽ちようとし、架線の無い客車留置線の南半分を中心にポイント等が使用停止になっていました。
同じく配置される機関車が少なくなった田端機関ともども、その将来の姿が気になります。
そして、最近増築され、さらに1線だけ電化された客車検査棟。
多分電化された1線には「四季島」が普段引きこもっているものと思われます。

今回の展示では、電化されていない方のもう1線に、特別列車(お召列車)及び団体専用のE655系電車が展示されていました。
この線は電化されていませんが、E655系電車は電化されていない区間も機関車に牽かれて営業できるよう、持っているディーゼルエンジンを稼動させて展示されていました。

そんな訳で初めて来た尾久車両センター。
赤錆びた構内の線路を歩くのは少し足元が疲れました(家族は「合法的にスタンド・バイ・ミーごっこが出来る」と喜んでいました)が、広い構内故に混雑も少なく、いろいろと見るものを堪能でき、とても楽しかったです。