115系お名残乗車 ― 2017年05月04日 23:18
1963年に最初の車両が登場した、寒冷地・勾配線区用の近距離電車115系。
直流電化区間ならどこでも走れる万能さが受けて、JRになってからも一大勢力を保っていましたが、そろそろ各地でその活躍に終止符が打たれ始めています。
よく使っていた東北線の、緑とオレンジの湘南色を残す高崎の115系もそろそろ先が見えてきました。
騒がしくなる前の今、一度じっくり乗ってみたいと思い、群馬方面にお出かけ。
疲れが溜まっていたので、グリーン車を奮発し、寝酒を呷ってウトウトしながら高崎入りしました。
高崎到着。
この辺りのローカル運用を担っていた115系や107系はほとんど姿を消しており、つい先年まで都心輸送についていたステンレスの211系電車に多くが置き換わっていました。
211系電車は、ローカル用に耐寒設備の強化や短編成化が進み、すっかり高崎のヌシになってしまっています。
そんな中、115系電車が高崎に入線。折り返し、両毛線を小山まで直通する465Mになる電車です。
やっぱりこの表情、いつ見ても飽きが来ません。
車内は引退間近にありがちなゴタゴタとは無縁で、まったりと115系電車の旅を堪能できそうです。
車内は写真の通りリニューアルされています。直角椅子なのは変わりありませんが、座席の枕が独立しておりちょうどいい塩梅に頭が収まりまるこの椅子、なかなかクセになります。
連結面。現在高崎に残っている115系電車は3両編成のみであり、それが2本組み合わさった6両編成で使用されています。
今回乗ったのは、T1038編成(クモハ115-1028+モハ114-1038+クハ115-1028)とT1046編成(クモハ115-1035+モハ114-1046+クハ115-1036)です。1038編成は、昭和52年度予算で初めて高崎ローカルに導入された115系冷房車。投入当初は、連結器やジャンパ栓を通してクモユニとの併結運用もこなしていたと思われます。
満員の乗客を乗せて高崎発車。MT54モーターの音も優しく、金属バネ由来の不快感ない程度のゴリッというかゴツゴツな揺れが、昔の国電といった感じで、大変愛おしいです。
夕暮れの北関東の山裾の街並みを結んで、列車は走っていきます。
足利到着。このあたりまでくるとすっかり日も暮れて、車内も閑散として来ましたが、次の富田でフラワーパーク夜間開園の影響からか、再び車内は満員。
そんなこんなで2時間の乗り納めを無事に堪能し、終点の小山に到着。
製造終了から40年近くが経ち、彼らの先も見えて来ましたが、一日でも長い活躍を願ってやみません。
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