さよならイケメン2017年09月29日 23:33

報道等でご存知の方も多いと思われますが、今度の10月をもって、大阪環状線から、103系電車が引退するとのことです。
写真は去年来阪した時に撮った「最後の1本」、LA4編成の先頭に立つクハ103-802です。
103系自体はまだ関西本線・奈良線・和田岬線・加古川線・播但線・筑肥線に残りますが、考えてみれば、1974年以降の「高運転台・ATC顔」の103系は、これで最後。全車引退となります。

1970年代後半、京浜東北線の沿線で幼少期を育った自分にとって、103系高運転台車は、まさにその存在をたかが5歳の幼稚園児の髄の奥まで刻み込ませ、終生その人生を狂わせ惑わせる存在でした。
新しい車内信号と踏切事故対策とを内在した高運転台、運転台を上げたことによるアンバランスを絶妙に解消するステンレス帯、電球弾切れを冗長性で補うシールドビーム。私鉄沿線に育った人なら鼻であしらわれそうな存在ですが、当時国鉄の最新型だった103系高運転台車の、機能美に溢れたその顔は、紛れもなく自分にとって鉄道の進化を実感させてくれる、「かけがえのない存在」でした。
言うなれば、自分にとっての「イケメン」。

自分が生まれ育った東京圏から彼らが引退するときは、その最終運行によく立ち会ったものです。
例えば今回引退するオレンジ色を共有する青梅線。
例えば首都圏最後にして重通勤路線にして高速運行を強いられた、「熱盛」な存在を最後まで輝かせた常磐線。

東京圏から引退した後も、彼らが活躍するJR西日本管内の関西圏広島圏に乗りに行ったことも一度ではありません。

しかし、そんな彼らの最期ですが、自分は自分以上に思い入れのある人々に、その最後の席を譲ることにしました。
自分よりも、もっと土着で彼らに馴染んでいた人こそが、最期の席に相応しいとの思いを込めて・・・

コメント

_ hakutsuru81 ― 2017年10月02日 02:16

これだけ103への想いが溢れる我ら、地元への敬意は必要でも過剰な遠慮は無用かと。
(余所者なれど、安治川口のお子様達に想いで負ける訳もありません。)

_ クロ@泥酔鉄道 ― 2017年10月11日 20:57

hakutsuru81様コメントありがとうございます。返事が遅くなりごめんなさい。

103系に思うところはいっぱいあるのですが、一番いい思い出を心に刻んだ
最高の加減のところを大事にして、最後は席を譲るというのが、「粋」な気もするような気がしています。。。

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