はつかり号の面影を追って1-青春18きっぷで北上2021年09月03日 23:40

青森在住の友人K氏から「リバイバル特急スーパーはつかり」に乗 ら な い か?とお誘いを受けました。それが1週間前。
急な話だしお金もかかる話なのでちょっと逡巡しましたが、K氏もキャンセル待ちで切符を入手したとのこと、せっかくのありがたい話なので受けることにしました。

リバイバル特急スーパーはつかりとは、9月4日に、かつて盛岡止まりだった新幹線と連絡して盛岡〜青森で運行されていた特急「スーパーはつかり」を再現したもの。今年は盛岡〜青森の鉄道開業からちょうど130年ということで、その記念列車として運行されるものです。

運行されるのは9月4日土曜日ですが、金曜午後は仕事が空いていたため、時間休を取って、久々に青春18きっぷを使って鈍行列車の旅と洒落込むことにしました。
その方がコストも抑えられますし、換気の良い密な環境から解放されますので、一石二鳥です。


そんな訳で宇都宮17時13分。ここから「旅」が始まります。
ここ宇都宮から30分電車に乗った矢板までは、10年前に通勤で使っていたルートで、当時は211系電車が運用されていました。今の車両は当時から代替わりして、京葉線や埼京線で使われていた205系電車になっていますが、ちょうど今これらの車両を置き換えるべく新車の調乳が進められています。
昔懐かしい山手線の音を奏でつつ、通い慣れた道を走り、矢板を過ぎてトンネルをくぐって箒川を渡ると那須塩原市。その中心黒磯で乗り換え。

黒磯からは常磐線・水戸線でお馴染みのE531系電車。昔は黒磯駅で電車を走らせる電気を切り替えていたのですが、切替設備の老朽化に伴い、地上での電気切替から車両での電気切り替えに変更されたことに伴い投入された車両です。
以前は異なる電気で走る機関車がひしめいていた黒磯駅構内もすっかり寂しくなり、構内にはペンペン草が生い茂っていました。
天気が悪いことから夕焼けなどといった美しい光景を繰り広げることなく、寂しい黒磯駅構内も陽が落ちて少しずつ暗くなっていきます。

東北地方を鈍行列車で移動する際、幹線の列車の大部分は通勤輸送に向いたロングシートですが、ここでは貴重な向かい合わせのクロスシート車。車内も空いているので、足を投げ出して寛ぎます。
新白河で乗り継いだ福島行きは、ロングシートの701系電車。乗り鉄諸兄には何かと評判の悪いこの通勤電車ですが、車内が空いているせいもあり、壁際の席に座ればそこそこ快適な旅が楽しめます。
ロングシートの車内ではアル中と間違われそうですが、日もトップリ暮れた中でお酒が欲しいと思い、我慢せずに車内で一献します。

終点の福島駅でコンビニに立ち寄り燃料を補給。福島県も蔓延防止が出ているところ時間は夜の9時近いということもあり、駅前は灯が落ちたように静まり返っていました。
ここから山形方面に行く奥羽本線の最終鈍行列車に乗ります。
疎らな乗客しかいない車内はクロスシートで落ち着いて過ごせます。ここで夕食(宇都宮駅で買って来た駅弁)を食べました。
JRきっての急勾配区間である板谷峠、身軽な装備の電車であっても、流石に速度を落として峠をエッチラオッチラ超えていきました。

そのまま終電乗り継ぎで山形到着、駅前のホテルにチェックインしました。