北東北に進路を取れ'18-5_岩手県交通バスとの再会2018年08月17日 05:22

東北新幹線に乗って、一ノ関に着く少し前の車窓左側に、岩手県交通のバスの車庫があります、
ここを見る度に「岩手に『帰ってきた』という感慨を抱きます。
「帰ってきた」というのも変な話ですが。
自分が埼玉に住んでいた幼稚園の頃、家の事情で国際興業の路線バスで毎日通園していており、当時当時の車両が中古で岩手に大量に渡っていると知ったのが大学に入ってから。
大学に入りバス趣味というものが世の中に存在することを知ってから、毎年のように古いバスを追って岩手詣でをしていました。

それも四半世紀前の話。当時待望の冷房車として新たに導入されたいすゞBUやCLMといった古豪は既になく、彼らを追い出した1990年代製のキュービックバスも既に追われる立場になっています。

旅程の各所で我儘を言って、彼らの姿を追ってみました。
まずは一ノ関。
駅前の空き家になっているビルの片隅にバスセンターがあり、待合室と切符売り場があります。
ワンマンバスの時代ながら、ここでは発車案内放送と発車ベルが流れ、バスの発車をコントロールする昔ながらの管制センターの役割も担っています。

ここから厳美渓に。乗ったのは幸先良く国際興業中古でした。車内には「7526」と当時の車番も残っております。

厳美渓から平泉までは平泉ナンバーの導入されたばかりの中古車。 富士重工の新7E車体でもあることから、2000年代に入って製造されたものと思われます。
側面方向幕の移設痕や車両後部の仕様から見ると、相模鉄道あたりの中古でしょうか。

平泉には、三菱ふそうのバスもいました。
これは屋上の通風機の形や、前面の拡大窓が埋められた痕を見ると、神奈川中央交通の中古と思われますが,如何でしょうか。

今度は花巻に。花巻駅前にいたのは国際興業中古ですが、リフト付きバスとのことで、浦和市内循環線に導入された車両が流れてきたものと思われます。

もう1枚花巻から。マルカン食堂から駅まで戻るのにこの車両に乗ってきましたが、この車両は都営バスの中古。車内に都営時代の銀杏柄のシートが残っていました。

場所は変わり盛岡市内。朝の忙しい時間の中、妻に10分だけ時間をいただいて撮ったものです。
旧塗装の青銀のバスがいました。これは自社発注の中型バスですが、20年以上にわたり使われてきたもので、車体裾の錆びが痛々しいです。

こちらの盛岡ナンバーのバス、中古車の出所はわかりませんが、クーラーや側面ルーバーの形状から、2006年以降のPJ-規格のバスと思われます。車両には特に何も書かれていませんが、ノンステップバスです。
それにしてもPJ-規格のノンステップバスが普通に中古で流通しているとは、時代も変わったものです。

こちらは中古車に見えますが、実は新車。岩手県交通が30年以上ぶりに大型バスの新車を購入下とのことで、バスファンの間でも話題になった車両です。

これは、どこの中古でしょうか。これだけはパッと見で判断がつきません。

これは国際興業中古。キュービックバスの最後に導入された1995年製の車両です。
車体の状態もさほど悪そうには見えません。

こちらも国際興業中古。青銀の老朽車を置き換えるために大量に導入されたものですが、車体に傷みも見られ、今となっては置き換えられる方に廻ってしまっています。

こちらも国際興業中古。今でも都市部で主役の車両が中古で流れ出てきました。
これから先、この丸まった車体のエルガが大量に放出されると思われ、キュービックバスも先が見えてきたようで、撮るなら思い立ったが吉日、お早めにです。