はつかり号の面影を追って2-東北特急の名残り2021年09月04日 23:59

明けて9月4日。山形は雨の朝でした。

ここから新庄までは、昨日米沢から乗ったワンマン電車にそのまま乗車。この電車、終点の山形到着後ホームで夜を明かしていました。
電車で東北入りするときは東北新幹線か在来の東北本線経由が多かったため、山形経由というのは自分にとって新鮮です。

山形盆地の各駅を1個ずつ丁寧に停まりながら新庄着。ここは奥羽本線と陸羽東線・陸羽西線が交わるターミナル駅です。
山形新幹線の終着駅でもあるこの駅に、各方面からの列車が集中して到着し賑やかですが、それらが出発してしまうと、休日ということもあり駅構内には静寂が訪れます。

ここから秋田行きに乗車。ここから山形・秋田県境を跨ぎ横手までの区間は、JRの中でも未乗区間として残っていたこともあり、ここを乗るのが今回の旅の目的の1つです。
新庄を出てから、山形〜秋田の県境は人っ子一人いない寂しい場所でした。林の中を列車は走り峠を越えていきます。県境なので寂しいところを想像していましたが、ここまで人里離れたところとは思っていませんでした。
峠越えが終わったら盆地の里に入り、1時間くらい走ってから横手到着。新幹線開業前は特急列車が行き交っていましたが、山形新幹線・秋田新幹線に客を吸い取られ、特急街道の面影はすっかり消え去り寂しいローカル線になっていました。

横手からは北上線で岩手県を目指します。
1両の列車は結構混んでおり、キャンプやサイクリングで利用する人も複数見かけました。
なんとかロングシートの片隅に空席を見つけて着席。
架線のないローカル線の線路が、幹線から別れてカーブを描きつつ登り坂で山の中へ分け入ってい来ます。
その上を走って峠越え。峠を越えたら湯田ダムのダム湖を眺めながら並走します。


北上到着。昼御飯の時間ですが後の予定があるためおにぎり1個で我慢。
ここからは、K氏と合流し、引退が決まった臨時快速電車「ジパング」で盛岡に向かいます。
この「ジパング」とは、お座敷電車の先頭車と元特急「はつかり」「白鳥」の増結車としてストックしてあった中間車を組み合わせて、2014年より平泉観光に向けた観光電車として運行されているものです。
観光客向けのジョイフルトレインとしてあまり注意してこなかったのですが、特に中間車は485系特急型電車の最後の生き残りで特急として使用されて来た時代の内装を良く保っています。

1年ぶりのK氏との再会を祝し車内で乾杯、黙酒を嗜みながら昔の特急電車の思い出や東北新幹線が出来る前の東北特急の姿を想像しつつ、485系特急型電車の走りと乗り味を楽しみながら盛岡まで行きました。

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