ヨーロピアンな機関車をヨーロピアンに楽しむ2017年10月30日 23:06

中古玩具店で、トミックスのDD54が付属品無し動力不調で1600円で売っていました。動力不調、とのことでしたが、試走した結果動力は確かに不調だったものの、蘇りそうな予感がしましたので、身請け。

全体をバラしてみたら、台車の集電金具回りが油でベッタリ汚れていました。鉄道模型のメンテナンスでは、「ギアボックスに油を1滴」が鉄則と言われていますが、多く注油すればそれだけ快調に走る、と思い頑張って注油したものと思われます。全体をバラして台車の集電金具と車輪裏側の金具が当たる部分を、レールクリーナーで掃除し、乾かしてから集電向上材LOCOで通電性を良くします。
ちなみにLOCOは、「いい」という話を聞いて、10年近く前、清水の舞台から飛び降りて買いましたが、その後はいろんな説が出て、買ったまま使わずに熟成させていたものです。
久しぶりに瓶を開けたら、少し蒸発しておりました。
ワインやウイスキーで言う所の「天使の取り分」と言ったところでしょうか。
スプリングウォームも油を吸った埃が絡みついていましたので、これも掃除し、改めて注油します。

乾燥させてから再組立。見事に蘇りました。スプリングウォームの煩い音が、逆にディーゼル機関車風で頼もしく聞こえてきます。

実車DD54は、日本の国鉄では珍しい箱型の機関車で、大きなエンジンと精緻なシステムが災いして短命に終わった、「悲運」の機関車です。
実車は関西から山陰地方で使われており、関東〜東北には縁の薄い車両ですが、そのヨーロピアンなフォルムを活かして、泥酔鉄道では、もっぱら欧州型の客車を牽かせる予定です。