鉄道模型コンテスト2013を手伝ってきました2013年08月24日 23:59

昨日・今日と東京ビッグサイトで「鉄道模型コンテスト2013」が開催されました。
このイベントは「文化系のクラブ活動の発表・評価の場の確保と、発表への取り組みを通じたクラブ活動の技術向上と学校間交流の拡大」を目的に、中学・高校・大学の文化系サークルでモジュールレイアウトの競作を行うものです。

はじめて行く鉄道模型イベントですが、今回は、企業ブースの手伝いで参加しました。
ビッグサイト

手伝ったのはTSKプランニングブース。ここはいつもお世話になっている下館レイル倶楽部とがコラボして、今回企業サークルで出展を行いました。
鉄道模型コンテスト TSKプランニング×下館レイル倶楽部ブース
展示はこんな感じで、最近下館レイル倶楽部でブームになっているGゲージ(軌間45mm・縮尺1/22.5)で「実りの秋」を表現した巨大モジュールと、主にHOゲージの作例紹介です。
Gゲージ(LGB)は、ディスプレイや庭園鉄道で多く使用される、おとぎの国のような外国風の車両が多く、NゲージやHOゲージのようなジオラマ・モジュールに仕立てて遊ぶ 、といった遊び方は見た事がありません。
ただ、縮尺1/22.5前後のものであればジオラマ造りに流用可能ですので、大きさがほぼ1/24程度の人間と変わらない「シルバニアファミリーの動物人形」や「1/24の自動車模型」「ドールハウス」「その他食玩(なめこ栽培キット等)」さらには1/1の実物(木の実や稲穂、お菓子など)も多用した、とても見て楽しいモジュールを出展しました。

実は何の脈略もなく突如作りはじめたミゼットIIは、この展示に出すことを前提に造ったものです。現場での使われ方はこんな感じ。
実在するのに玩具のようなユニークな外観が今回モジュールにベストマッチ。さらにヘロヘロと使い込まれた感じが、なんとなくモジュールに同化しています。

土曜日の1日中ブースを訪れたお客様の案内をしていましたが、合間を見てメインの学生競作モジュールレイアウトもいろいろ見てきました。

大学部門で優秀賞を取った、東京工業大学鉄道研究会のモジュール。
自由が丘〜大岡山あたりの風景を、明るい色彩を使って楽しく、縦横正確にカッチリ作り込んでおり、「モジュールレイアウト」の良い作例となっています。
東工大鉄研のモジュール

しかし、衝撃的だったのは、高校生の競作。
まず、全国の高校でこんなに「鉄道研究会」が多く存在していたことにビックリです。
鉄道研究会など影も形も無い田舎の公立高校で高校生活を送った身からすると、率直に言って羨ましいです。
大型レイアウト
特に目を見張ったのが、彼等の「頭の柔らかさ」。
良い意味でリアルさに拘束されることなく、作りたいものを自由に作り込む。それがカタチになった出展作品を見て、大きな衝撃を受けました。
例えば、写真上のモジュール。畳1畳サイズのレイアウトですが、一部分のみに雪が降っており、雪景色と雪の無い晴風景を一度に楽しむ事ができます。

こちらは、大きな鉄橋の登山鉄道モジュールですが、これは本物の水を循環して滝に水が常に流れているものです。
アイデアとしては思いつくものですが、大人による実際の作例は見たことが無く、よくここまで実装したものと思います。

こちらは、学校の教室内を鉄道模型が走るシーン。
1/150でのリアルさは無いのですが、現代アートのような、教室内にGゲージを敷いて遊んでいるような、不思議な間隔に襲われる楽しい作品です。

そして、自分が高校生だった時には存在そのものが信じられなかったのが「女子高生」のエントリー。
実際に、会場内でも出展作品を紹介したり準備/片付け等のスタッフ仕事に奔走する女子高生を非常に多く見かけました。
その作品はこんな感じ。ファンタジーの国を走るレイアウトモジュールです。
「大好きな鉄道車両が引き立つリアルな風景」に視野狭く傾注しがちな男性鉄道ファンとは全く別の思考回路で作り上げられたような、本当に柔らかい頭で発想してカタチにしたものです。
そして、来園者投票による、モジュールレイアウト部門の最優秀賞を勝ち得たのが、このモジュール。これも女子高生の作によるものです。
城と桜祭りのモジュール。リアリティある作品ですが、城の遠近感や花の色使いの華やかさに思わず眼を見張ります。

自分も含め、鉄道模型で遊ぶ多くの人が「大好きな鉄道車両が引き立つステージ」として、レイアウトやモジュール/ジオラマを作る発想に凝って、レイアウト工作をする傾向があるように思われますが。
今回の鉄道模型コンテストを見て、「大好きな鉄道車両が引き立つステージ」を離れて、もっと自由に、もっとフリーダムに鉄道模型で遊んで良いこと、そしてそれがいままでの経験で頭が凝り固まった自分にとってなかなか難しく、だからこそやりがいがある。非常に刺激を受けたイベントでした。

もちろん、「自由に遊ばなければいけない」と不自由に自分を縛るといった、大いなる矛盾への取り組みも、非常に頭を使うところです。

鉄道模型コンテスト2013に参加された皆様、大変おつかれさまです。そして、TSKブースを訪ねていただきました皆様、本当にありがとうございます。

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