常総・筑波の気動車を作る03-(4扉気動車キハ755を作る) ― 2011年08月17日 02:58
関東鉄道の気動車をいろいろ手がけているうちに、前から暖めていたネタにも取りかかることにしました。日本唯一の4扉気動車、キハ755です。
実車は、南海電鉄で国鉄直通用に使用されていたキハ5500型を購入、通勤輸送に使用するため車体中央部に両開きの扉を2ヶ所増設したものです。ベースとなった国鉄キハ55そっくりなところに、取ってつけたような増設扉が激しく違和感を感じさせる「異端車」でした。しかしながら、異様な外観とはとは裏腹に、2エンジンの強力な足回りを持つこともあり、常総線の重通勤輸送で重用されていました。
模型は、かつてウインが製造していた国鉄キハ55キットをベースにしました。すぐれた側板コンバージョンキットもありますが、今回は手持ち部品の活用・コスト縮減を考え、側板に両開き扉を増設する工法としました。
まず、扉増設に備え、実車同様増設箇所の窓を塞ぎます。
と、ここで増設する両開き扉は何を使うか、余っているジャンクパーツを探してみたのですが、あまりしっくりくるのがありません。
というのは、キハ755の実車写真を見ると、戸袋窓は客室窓と同程度の大きさなのに対し扉窓はかなり上下寸法に大きく、しかもこのウインのキハ55、どうも肝心の客室窓が実車に比べて上下に大きいのです。
いろいろ探した結果、JR209系の客室扉だったら違和感なく仕上げられそうでしたので、工法変更。
一旦埋めた客室窓を開け直します。その後、扉増設箇所を切り抜き、窓部分には1.6mm幅のプラ棒(Plastructのチャンネル材を流用)を嵌め込みます(写真上)。窓を埋めていない余ったところ(約2mm程度)が戸袋窓。どうしても細かい隙間が開いてしまいますので、余ったプラ板や自作プラパテ(流し込み用プラ接着剤にプラ屑を溶かしたもの)で隙間を埋めます(写真下)。
扉を2ヶ所増設。思いつきで工作した割には、そんなに違和感はなく仕上げられそうです。
それにしても、鉄道コレクションの関東鉄道キハ751と並べてみたのですが・・・実車は長さは同じくらいの筈(キハ751は20.6m、キハ755は21.3m)なのに、模型の長さは全然違う。ちょっとオーバースケールですねこれは。
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