ミャンマーは凄かった(2)8月15日AM:圧倒的過ぎる中古バス天国2012年08月25日 12:21


相鉄バス、ヤンゴン市内を駈ける
明けて15日。腹具合は良好。天気は雨期の割にはまずまず。
日本製中古車が市内を縦横無尽に闊歩するミャンマー・ヤンゴン市。
お目当ての「中古バス」に乗れる日とあって、流行る気持ちを抑えつつ朝食をしっかりとって、市内に出ました。
※今回の旅行では、15日が「バス」16日は「ミャンマー国鉄ヤンゴン市内線」17日は「観光」をしましたので、概ねこの順番で、テーマを絞りながら書いて行きます。

目抜き通りに出て最初の走ってきたのが、以外にも現地企業と日野自動車とが合弁で作った、フロントエンジンの丸っこいバス。ガイド氏は「50年以上前のバス」と言っていましたが、確かにそんな感じがします。日本人の目にはウィングマーク以外見慣れない異国情緒たっぷりのミニバス、「海外に来た」感をかき立てます。
ミャンマー国産の小さなバス
しかし、彼らに交じってヤンゴン市民の足を支えるのが・・・
名鉄バス@ヤンゴン市庁前
名鉄バスだったり
京都市営バス@ヤンゴン市庁
京都市営バス(前面に市章が残る)だったりします。

場所はヤンゴン市庁とスーレーパヤー(スーレーパゴダ)が隣り合うヤンゴン市の中心。この他にも右側に扉をつけた、日本製の中古バスが途絶えることなく続々とやってきます。

もう自分もhakutusuru81氏もこの光景には唖然としました。どこからどう手をつけていいのか判りません。
十数枚バスの写真を撮った後、ガイド氏と相談し、ここから出発する45番バス(写真の京都市営バス。方向幕の左右に耳のような字がかいてありますが、これがビルマ数字で「45」という意味)に乗ります。

45番バス(東海バス 熱海営業所2140号)
市庁舎前を出発しどこからどう進むのか分かりませんが、東海バスの中古(旅行記の1日目にアップしたものです。多分東海バスに来る前は小田急バスに在籍していたものでしょう)に乗り込みます。
外見とは異なり車内はかなり手が加わっています。車内はクーラーを撤去し粗末なベンチを増設し右側通行のミャンマーに併せて右側にドアを増設し、さらに自国で採れる天然ガス(CNG)のボンベを車内(!!)椅子の下に設置しております。前面にはブッダのイラストがあり仏教国の交通安全のお守り(その他乗ったバスのほとんどにブッダやパヤーの写真・イラストが飾って有りました)があり、その横に東海バス時代の車内標示(熱海 2140)がみられました。
運転は、運転士・車掌二人(扉開閉客引き係と車内料金徴収係)の3人体制。急発進・急加速・急ブレーキでヤンゴン市内の渋滞を縫っていきます。
停留所(停留所っぽいところにバス停車帯と屋根はあるが、停留所表示はない)に来ると、車掌氏が手動でドアを開けて車内から行先を連呼。停止するとバスから降りて客をよび、乗ろうとする客をもう一人の車掌氏が車内に次々と引き上げて行きます。日本人のワンマンバスの感覚とはかけ離れた粗っぽさ&スピーディさ。停留所での客扱いが終わる(時々客がバスに飛び乗る)と、車掌氏はすでに発車しているバスに飛び乗り扉を閉めて加速。

運賃は50チャット〜200チャット(5円から20円)。新車やエアサス車など状態の良い車両は200チャット均一です。冷房は無いですが、「雨期であり熊谷あたりよりも暑さを感じない(!)」ヤンゴンで「混まずに走っている」限りは不快ではありません。

15分ほど乗ったヤンゴン市内西部で一旦バスを降り、元のスーレーパヤーに戻るバスを待っていたら、神奈川中央交通塗装の188番バスが来ました。これも先ほどの東海バスと同じような酷使された車両で、車体は歪んでいるしライトもガラスも割れているし、、エンジンを軽油燃料からCNG燃料に換えたせいか車両の整備がアレなせいか、確かもとはいすゞ車のはずなのにエンジン音がこの世のものと思えない奇妙な音がします。車内もちょっとガス臭いです。
まぁよくここまで酷使されつつ使われているものだと、ボロさ極まってむしろ感心してきます

神奈川中央交通バス@ヤンゴン
写真下の箱みたいになっているところが座席で、その下がガスボンベになっています。
これに乗り渋滞の大通りに戻りスーレーパヤーで下車。ガイド氏と合流してたった1時間半でしたが、ものすごく濃厚なバス乗車体験でした。

もっと「濃ゆい」ヤンゴンバス体験記に続きます。