今あるものは今しか乗れない2008年04月26日 07:12

自分と入れ違いに卒業していった、大学の先輩が残していった言葉です。直接発言の真意を聴くことはできませんでしたが、「失われたものを無くなってから後悔しても遅い。残っているうちに乗っておくべし」という趣旨だと自分は解釈しています。

ということで、平日に休みが取れたことから、今年はゆっくり見れなかった桜の花を見に東北に行ったついでに、今となってはいつ無くなってもおかしくないものに乗ってきました。


(写真上)JR東日本で最後に残った103系です。仙石線高架化工事の都合で一時的に車両が必要となる(工事にともない折り返し設備が使えなくなり、別の駅に変更となる)ために残されているもので、平日朝の2往復のみで使用されております。

関東では珍しい1973年型先頭車(運転台が低い、ライトは当初から2灯、冷房が当初からある)ですが、車体は仙石線オリジナルの白/青のロゴ入り塗装となっており、車内もきれいに更新されています。また、今回の運用復活に伴い103系の取り替えで投入された205系同様トイレが増設されています。

朝早く仙台まで乗りに行ったのですが、塗装等に結構痛みがみられました。いち103系ファンとしては、塗装の補修と(昔の仙石線の色であり103系の代表的な塗装である)スカイブルー単色に塗り替えられればいいなと思っています。

工事自体は、まだ基礎工事を進めている状態ですので、103系の運行はもう少し残りそうです。


(写真下)岩手県交通のいすゞK-CJM型です。以前も紹介しましたが、「釜石市内で通常運行に投入されている」との友人からの情報をもとに釜石まで出掛け、無事に乗ることができました。

屋根肩に代表される全体的に丸みを帯びたデザインで、現在のバスとはかなり違った外見です。バスの車両自体は1983年に製造されたものですが、バスは鉄道車両と異なり製造後15年前後で引退する車両が多いことを考えると、25年落ちの旧型車は大変貴重な存在です。 エンジンの音も、いまのバスとはかなり様相が異なります。

古い車両ですが、この日は釜石市内から陸中大橋までの中距離路線に投入されていました。車体は錆(寒冷地では凍結防止のため道路に塩化カルシウムを撒く)と汚れが酷く状態はかなり悪いようでしたが、1日も長い活躍を願いたいです。